東北地方の冬の気候の特徴

12月に入り「冬の気圧配置」が徐々に本格的になってきました。
上の写真のように日本付近の等圧線間隔は年間を通じて最も狭くなり、北西の季節風が強くなってきます。
この北西の風が冷たく爆風をもたらす釣り人にとってやっかいな要因となってきます。
また冬の時期は太平洋側は晴天になる日が増え、雨は減りますが山から流れてくる「雪代」などで海が濁ったりします。
今回は冬ならではの釣り人が悩む3大要素の「濁り」・「爆風」・「荒波」について基礎的な回避方法をご紹介します。
濁り

海の水が濁る要因は色々あるんですが、ひとつの大きな要因は、「川の水が海に流れこむ」という事です。
川の水は、大雨のときには泥水になったりして、細かい泥なんかを海に運んでいきます。その結果これが海を濁らせたりします。
濁りの濃さは流れ込んでくる泥や砂の粒子径や色・量などで変わってきますが、平均粒子径が小さく赤い土や白い土が舞うと濁りやすい傾向があります。
また舞いやすい砂地などは海が荒れた時なども底荒れがしやすくなるエリアでもあります。
土砂の濁りの他に、川の水で、生活排水なんかの栄養分の流れ込みによるにごりもあります。
肥料とか洗剤の成分とかが流れ込むと、それ自体はほとんど無色透明なんですが、これを餌にするプランクトンが増える事で海が濁ったりすることもあります。これが大規模になったものが赤潮などになります。
なので海が濁った原因が川からの土砂水や生活排水が原因の場合は、河川エリアから離れた潮の循環が良いエリアなどに移動する事で、濁りが抑えられている事などがあります。具体的に河川から離れていて潮の循環の良いエリアというのは「半島の先端」などが挙げられます。半島の先端には大型河川が少なく、また外洋に面したエリアが多く潮の循環や水質が良いエリアが多いです。
荒波

天気予報などで表記されている「波高(波の高さ)」とは、発生した波の頂上から谷までの高さの差のことを表しています。波高は、風が強いほど、長く吹き続けるほど、また、風の吹く距離が長いほど高くなります。
なので冬の北西の爆風が吹き荒れれば荒れる程、波高は高くなる傾向が強くなってきます。
波が高い日は陸に打ち寄せる波が高く、また威力がある波が押し寄せる可能性がある事を表しています。
波の強さは実際に海を見てみないとわからない点が多いので、私は実際に堤防を見たりして判断しているのですが、足場付近に濡れた後がある場合はやらないようにしています。
あと磯場などエントリーに少し時間がかかるエリアでは山を下る前に、耳を澄まして波が磯に当たる時の「音」で判断したりします。
これは経験と感覚的な面が強いのでイメージしにくいですが「ドパーン」みたいな波が当たる音がしたら、わりかし強く磯に波が当たっている事が多いので、この音が聞こえた時点で自分はそのエリアにはエントリーしないです。
逆に「ザー」みたいな音の時は、思っているほど波が強く当たっていないかも・・と思いエントリーしたりします。
また波が弱いエリアの特徴としては「内湾エリア」や「外洋に面していないエリア」・「沖に障害物や沖テトラがある」などが挙げられますので、波が強い日などはこのような要素が多いエリア程、波は弱い可能性がありますので、探ってみてください。
海が荒れた日などは沖に逃げる魚と海が荒れていないエリアに逃げる魚がいるので、普段魚が居ないような内湾エリアでも、こんな日に限って大物が潜んでいるという可能性があるかもしれません。
次のページは「爆風」対策です。
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