はじめに
このページでは普段なにげなく釣っているアイナメのさりげない情報やマニアックな情報をご紹介していきます。
アイナメを釣るテクニックとは直結しないネタばっかかもしれませんが(笑)
アイナメを愛している人やアイナメの事をあまり知らない人に「へえー」と思ってもらえるようなネタをご紹介します。
ロックフィッシュの生態に役立つかも!?
ロックフィッシュ水槽動画
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アイナメのあだ名
アイナメに関わらずほとんどの魚には地方ごとに呼ぶ名前が変わってきます。釣り人もよく耳にすると思いますが、これを「地方名」といいます。ここではアイナメがどのように呼ばれているのかご紹介します。
アイナメ(正式名称)
まずはアイナメの正式名称です。もともとアイナメという名前の由来は川に生息するアユのような形から由来します

上の写真はどちらも「あゆ」なんですが、、、もちろんおわかりだろうと思いますが。笑
左はavex産のAYU!、右は岩手県産の鮎です。アイナメのモデルは右のアユになります。
ちなみに「あゆ」で検索をかけると「浜崎あゆみ」の方がほぼヒットするという影響力の高さがうかがえました。
話が脱線しましたが「鮎並み(アユナミ)→アイナメ」と由来しているそうです。
アブラコ(北海道)/アブラッコ(東北・関西)/アブラウオ(関西)
アイナメを釣った事がある方はご経験があると思いますが、アイナメの体は粘膜で意外とヌルヌルしています。そのため体に油を塗っているような状態の事から「アブラ」というワードが入った名前がよくあります。上の地方名もこのアブラが由来になっていると考えられます。
ネウ(宮城)
アイナメが生息する場所が根(ね)ということから由来されたと考えられた宮城の地方名です。よく私の友人が(釣り初心者)釣りをしているおじさんに「何釣れてるんですかー?」と尋ねて「ネウだ!」と言われ「ネウってなに?」みたいな状態になっていました。確かに「アイナメ」→「ネウ」はなかなか連想できないかもしれないですね(笑)
モズ(中国)/モイオ(富山)
この地方名もアイナメの生息域(藻の中に生息しているため)からの由来と考えられています。しかしこの地方ではアイナメではなくクジメからの由来とも言われています。アイナメよりもクジメの方が藻に生息する傾向が強いため、この地方名はクジメにも使われています。
しんじょう(秋田/新潟)
この地方名もアイナメから連想しにくいのですが、身体の艶めかしさから寝床を連想するというところからきているそうです。
私が秋田に住んでいた頃周りの人もスーパーでも「しんじょう」と呼ばれていました。
ツムギ(徳島)/オツムギ(愛媛・大分)
紬の模様に由来しています。
(鈍い光沢を放ち表面に小さなこぶが生じ、独特の風合いを持つ)
ポン・ビール瓶・一升瓶
ポンは30cm以上のアイナメで、ビール瓶のような大きさからビール瓶、あるいは数える瓶になぞらえてポン級
40cm以上なら一升瓶と呼ばれます。
アイナメの成長過程

上の写真の左の魚なんの魚かわかりますか??
もう答え書いちゃってるのでおわかりですが、そうです「アイナメの稚魚」です。
しかし右の写真の成魚アイナメと全然面影ないですよね。
色も違うし、前ヒレも小さいしと、左側が右側になるとはなかなか連想できないですよね。
写真の稚魚は生後数か月の状態で、この時は根に張り付いているのではなく、メバルのように群れで波に漂って生活します。エサもプランクトンを捕食します。
そして体長5cm程度になると、本来のロックフィッシュの性質に覚醒し根周りや海藻周りに生息しだします。このときに体色が銀色から保護色カラーに変わり本来のアイナメのような姿になります。
アイナメはかなりグルメ!?

このクチビル!!
アイナメのチャームポイントでもあるんですが、釣り人からしたらやっかいなこの立派なタラコクチビル!
ここには味覚をつかさどるミライ細胞が他のロックフィッシュよりも備わっており、そのためとてもグルメです。
ソイはエサを吸い込むようにして捕食するため口の中に含むまで捕食したものがエサかワームか判断できません。
しかしアイナメは吸引型ではなく、どちらかといえばフグやモロコのようについばんで捕食するためクチビルにエサが当たったときに、これはエサか異物か判断できます。
そのためワームなどを食いついてもソイなどよりも味の違和感に気付くのが早くすぐ吐き出してしまいます。
以前家でソイやアイナメを混合して飼育していた時、釣りで余ったイソメを持ち帰り水槽にエサとして入れた所、活きが悪くなっており、アイナメの目の前に落ちても見向きもしませんでした。
それどころから口から息を吹きかけるような素振りをして自分の視界からその活きの悪いイソメをふっとばしてしまいました。
普段乾燥エビを与えると食べてくれるのに活きの悪いイソメには見向きもしませんでした。
一方その吹き飛ばされたイソメをクロソイ、ムラソイは食べてしまいました。
このとことからもアイナメは他のロックフィッシュよりもグルメであると考えられます。
そして神経質、、、
これも経験則なんで例外はあるかもしれませんが、アイナメは釣ってきた釣り場の塩分濃度(海水の塩分の濃さ)が変わるとすぐ体調を崩しエサを食べなくなります。最悪塩分濃度の変化が大きいとpHショックですぐ死ぬ時もあります。
そのためアイナメを釣ってきて家の水槽に入れる時は、釣ってきた場所の塩分濃度と水槽の塩分濃度を完璧に合わし、水温もほぼ同じくらいにしてゆっくり水槽にいれます。
そうしないと仮に死ななくてもエサをしばらく食べなくなったり呼吸が荒くなり後遺症がでたりします。
これを釣りに置き換えると、雨が沢山降った次の日などは水が雨で濁って、アイナメの視界が遮られるため釣りにくくなるだけではなく、雨が降ったことによる塩分濃度の変化があってアイナメの活性が下っている事も考えられます。
アイナメは汽水域でも生息できるので塩分濃度が低いのでも対応できるのですが、急激な変化に特に弱いです。
これは塩分濃度に限らず、水温の急激な変化・溶存酸素量の変化などにも敏感です。
この情報を釣りに落とし込むと
例えばアイナメ釣りに行った当日、気温は23℃、水温も18℃、大潮、現在上げ潮7部の状態なのにアイナメがあまり釣れない・渋い。
一見アイナメが釣れる好条件がそろっていますが、例えば前日に大雨が降り、塩分濃度が大幅に下がった、あるいは昨日は気温が26℃、水温は21℃くらいだったとしたら大幅な水温・気温変化になります(魚にとって水温1℃の変化は気温でいう3℃くらいの変化に感じるそうです)。
当日がいい条件だったとしても前日との環境変化が大きいとアイナメは急で大幅な環境変化に耐えれなく体調を崩します。そして変化の小さい深場に異動したり、根の中で体調が良くなるまで動かなくなったりします。
これはアイナメに限った事ではありませんがアイナメは特に神経質です。
もし当日アイナメが釣れない状況だったとしたら前日はどんな環境だったのか考えてみてください。
もしかしたら原因は当日の環境ではなく昨日のせいもあるかもしれません。
アイナメについてもっと知りたい方へ
以下にアイナメの習性や生態・シーズナルパターンなどを記載した記事のURLを貼ります。
こちらも併用していただくとさらにアイナメの事を知る事ができると思います。
・ロックフィッシュ図鑑:アイナメ・クジメの生態・習性・シーズナルパターン
さいごに
今回の記事は豆知識的な事から私が数年ロックフィッシュを水槽で飼育して得た情報から書かせていただいているので、論理的な見解ではありません。あくまで経験則から語らせてもらっているので、例外もあると思います。「へー」程度に優しく見守ってください。
今後も飼育から得たソイの豆知識などもアップしていきたいと思います。
最後に告知になりますが9月25日(日)に秋田県・男鹿市で「キジハタロックフィッシュ大会」という名目のロックフィッシュ交流会を開かせていただきます。
詳細URLを以下にはります。ご興味のある方は覗いてみてください。
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この時にここのブログでは長くて書くのが面倒なこととかを喋ったりしようと思っています。
ロックフィッシュが大好きな人と一人でも多く絡めれたらいいなって思ってます!
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