はじめに
東北のロックフィシングのシーズナルパターンは、おおまかに「初夏」と「晩秋」に最前期にピークを迎えます。
しかし、このシーズナルパターンというのは「太平洋側のシーズナルパターン」を現しており、日本海側のパターンはこれと少しズレます。
ここでは日本海側の例として秋田の年間のシーズナルパターンをご紹介いたします。
日本海側年間シーズナルパターン
4月

4月は平均気温が10℃~16℃くらい、そして水温も地域によっては11℃~14℃くらいとなっています。
この時期は雪しろの影響もあり水温が不安定になる時期でもあります。雪しろが入る事で海も濁り釣りにならない状態になります。
そのためこの時期は雪しろの影響をうけにくい河川から離れた場所や、日照時間の長いエリア・水温が上がりやすいエリアなどが釣果がでやすいポイントとなります。
雪しろは毎年の積雪量により変わりますが、例年通りでは4月中旬くらいまで雪しろの影響を海は受け水温が不安定になります。
4月の中旬以降になり雪しろがおさまると、いよいよアイナメのハイシーズンに日本海側は突入します。
日本海側のアイナメのシーズンインは太平洋側に比べかなり早く(約1ヶ月半くらい)なります。
この時期は秋田港や男鹿半島の先端などの潮の当たりが良いポイントで釣れる様になります。
具体的なポイントでは秋田港ではセリオン前の河口域や男鹿半島の入道崎近辺・県南の由利本荘地域(松ヶ崎漁港・本荘マリーナなど)で実績があります。
またこの時期は秋田港のナイトロックで小型がメインになりますがメバル・クロソイが釣れます。
ポイントといたしましては短いラインや小さいワームでライトに攻めるのが効果的です。


5月
この時期は秋田で1年間で一番ロックフィッシュがハイシーズンに入る時期となります。
GD(ゴールデンウィーク)明けあたりから皮切りに、アイナメ・ソイ・メバル・カサゴ・キジハタなどが釣れだします。
この時期は秋田港・男鹿半島・由利本荘とどこでも釣果が期待できます。
秋田港では火力発電所、男鹿半島では畠漁港やGAO裏磯などで実績があります。
どんどんこの時期は秋田や山形でロックフィッシングをやるといいと思います。


6月
この時期も日本海側はロックフィッシングは好調の時期になります。
この時期は青物やベイトも増え、ベイトフィッシュを盛んに追い掛け回します。
青物の回遊は男鹿半島を皮切りに回遊してくるので、シーズン初期は男鹿半島を攻める事で釣果が期待できます。
ワームで狙うときなどは小魚をイメージしたスイミングやカーブフォールでアクションをすると効果的になります。
この時期頃から男鹿半島の漁港も熱くなってきます。
男鹿半島お勧めロックフィッシュポイント「畠漁港」のポイント解説動画です。
興味のある方はご参考ください
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7月
7月上旬までは水温もロックフィッシュにとって適温であるものの、中旬を越えると水温も20℃を超えるようになり、寒流系ロックフィッシュは徐々に釣れなくなってきます。
男鹿半島の親潮の影響を受けやすいエリアを除いて、釣果が落ちてきます。
しかしそれに合わせて日本海側ではキジハタのシーズンがスタートしてきます。
また数こそ少ないがベッコウゾイなどもこの時期に釣れる様になります。
基本的にデイゲームよりもナイトゲームに釣果が集中す時期となります。
この時期は秋田火力発電所でのソイ・メバル釣り、男鹿半島の畠漁港・椿漁港などでキジハタ釣りが実績があります。


8月
この時期は水温が20℃を超え、アイナメやクロソイなどは居つき個体を除き深場に移動してしまい、ほとんど釣れなくなります。
この時期のロックフィッシュのメインターゲットはキジハタ・ムラソイ・メバルがメインターゲットになります。
秋田港でも男鹿半島でも数釣りは6月に比べだいぶ減りますが、粘れば釣る事はできます。
男鹿半島の先端部やアジなどの回遊のベイトのタイミングが合えばキジハタなど大物が釣れる可能性もあります。


9月
この時期もまだまだ水温は高く、ロックフィッシュの時期としては苦戦を強いられる時期となります。
キジハタも日中よりもナイトに当たりが集中する傾向がつよくなります。
これはベイトが青物からアオリイカなどにシフトするために見受けられる傾向があります。
ですので、この時期は夜にアオリイカなどが溜まりやすいポイントなどにキジハタが接岸する傾向があります。
この時期も8月同様にベイトが溜まりやすい場所が釣れるためのキーワードとなります。


10月
10月になるとアジやサバ・イワシなどのベイトが沢山接岸してくると同じ時期に寒流系ロックフィッシュも徐々に釣れだしてきます。
逆に暖流系ロックフィッシュのキジハタの釣果が徐々に落ちてきますが、アジなどのベイトが回遊してくるタイミングなどに合えば10月末でもキジハタは釣る事ができます。
そしてメバルやクロソイ・アイナメも徐々に釣れる様になってきます。
私はこの時期男鹿半島の畠漁港で39cmのキジハタの実績があります。その時もアジの大群が回遊しているときでした。


11月
水温が18℃付近まで下回ると第2のロックフィッシュハイシーズン期に突入いたします。
この時期は5,6月同様に数・サイズとも期待できる時期でもあるのですが、5,6月に比べ冬の気圧配置の影響で時化る日が続き水温が不安定になりやすい時期でもあります。
ですので時化て水温が急激に変化し、活性が低い日もあると思います。
この時期は水温変化があまり無い日を狙って行くのが釣果アップにつながるキーワードとなります。


12月
この時期も11月同様ロックフィッシュの魚影が濃く、コンスタントに釣る事ができます。
しかしこの時期は日本海側名物「ハタハタ」が接岸してきます。
ハタハタが接岸したエリアはロックフィッシュ以外の魚もハタハタの群れに圧倒されて釣れなくなります。
この時期はハタハタが接岸していないエリアやハタハタが落ち着いた時期などを見計らって狙うといいと思います。
1月
この時期は水温が段々低くなりロックフィッシュも少しずつ適水温を求めて深場に移動していき魚影が徐々に減っていきます。
アイナメや黒ソイなどがまだ釣れますが、ムラソイ・キジハタなどが魚影が減っていきます。
また秋田では「ホッケ」が回遊してくる時期でもあります。
ホッケは年によって接岸したりしなかったりする時もあるので安定して狙うのは難しいのですが、接岸した年は是非狙ってみたいターゲットになります。

2・3月
この時期は水温がかなり低下し、また連日のように吹雪く日が続き釣りには向かない日々が続きます。
ロックフィッシュの方もだいぶ数が減り、コンスタントに釣るのが難しくなってきます。
一方でこの寒い時期ならではの「大物釣り」ができる時期でもあります。
寒い時期は小型のロックフィッシュよりも大型のロックフィッシュは浅場で活動できる個体が居るので
そのような個体を狙って釣ることで大物を釣る事ができます。
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