[磯釣り入門者へ]ロックフィッシングの磯場の見極め方

はじめに

ロックフィッシングで初めて磯場で釣りをすると、

その広大なフィールドと堤防に比べ、根が沢山あり、海草も豊富な磯場はまるで全体がロックフィッシュの着き場のような印象を受けてしまいます。

しかし実際には全ての磯場で50cmを超すモンスターがバカスカ釣れるわけじゃなく、磯場のなかにもより可能性の高いものと、そうでないものがあります。

 

こうした釣れる磯場を見極めることができれば、大物との遭遇率を高める事ができます。

 

また初心者は磯場のポイントを把握できるようになれば、広い磯で闇雲にキャストを繰り返し結果がついてこないという事を防ぐ事ができます。

 

そこで今回は初心者に向けた磯場で「どこを狙えばよいのか?」というポイントを読むための判断の基準となるべき目安をご紹介したいと思います。

 

磯場を見極めるためのチェックポイント6選

 

①地形の起状

 

磯場でチェックポイントの一つとして、地形が複雑であること、つまり起伏が激しい磯場ほど、ロックフィッシュにとって隠れ家が多く棲みやすい環境となります。

 

起伏が激しいエリアにはスリットやえぐれ部分などが沢山あります。

ロックフィッシュはスリットやエグレ部分を好み身を隠します。

そのため起伏が多いエリアは有望な磯の要素として大きく影響されます。

海上から眺めるだけでは初心者の人は中々起伏が激しいエリアなど見極めるのが難しいかもしれません。

 

目安として海から顔を出している岩礁や根などを見つけてみてください。

大きい根や岩礁帯がある場所はそれなりに地形変化が富んでいます。

その周りや沖側の延長線上などを探ってみると起伏が大きい場所などを見つける事ができると思います。

 

②海藻の量の多さ

ロックフィッシュの最盛期にあたる初夏と晩秋にかけて、この海藻の量が重要な要素になります。

海草はロックフィッシュの隠れ家になるだけでなく、ロックフィッシュの餌となるモガニやエビ・小魚などの隠れ家にもなるため、

海藻はいわば「餌付きの隠れ家」的なポジションになります。

海藻も色々な種類がありますが、ロックフィッシュに適した海藻は「ホンダワラ」や「昆布」が生い茂ったエリアが有望になります。

 

ホンダワラ

ホンダワラはロックフィッシュの大好物なモガニが好む海草のため有望です。

 

また昆布は

エビや小魚が身を隠すのに適しています。

また昆布はホンダワラに比べ少し潮が強いエリアにも繁殖します。

時期にもよりますが、ロックフィッシュは潮通しが良いエリアを好むので、理想はホンダワラと昆布が混在するようなエリアが有望になります。

 

③根の色

これは若干経験則なため、理論的な説得力は無いのですが。。。

磯場を形成する岩石は、白い岩と黒い岩に大まかにわけることができます。

ロックフィッシュのエリアとして有望になるのが「黒い岩」になります。

 

白い岩に比べ、黒い岩の方が凹凸が大きく、海藻も多い傾向が高いため、エリアを選ぶときの指標として

意識しています。

 

磯場に行って見たら形成されている岩が何色か覚えておくのも良いと思います。

 

④潮通しのエリア

潮流の当たり方もとても重要な要素になります。

潮が強く当たるエリア・潮を避けられるエリアが隣接しているポイントがあると有望なポイントになります。

 

潮通しが良い場所には小魚などの回遊魚が集まり、逆に潮が強く当たらないエリアでは甲殻類が多く生息しています。

そのため二つの餌場が同エリアにあることが重要になってきます。

 

また初夏シーズンは水温が高くなる事や、フィッシュベイトを捕食するようになるために潮通しが良いエリアが好ポイント、

そしてスポーニング時期はあまり捕食時に簡単に捕食できる甲殻類を食べる事・また産卵エリアが潮が直接当たらないエリアが有望な事から、

潮が直接当たらないエリアが好ポイントになります。

 

⑤シャローエリアとディープ(ミドル)エリアの位置関係

 

海には水深が浅いエリア(シャローエリア)・まずまず水深のあるエリア(ミドルエリア)・深いエリア(ディープエリア)があります。

 

 

各エリアにはそれぞれメリットやデメリットがあり、状況や環境によって生息エリアを変えていきます。

 

理想は一つの磯場で全てのエリアが揃っている事です。

 

・シャローエリアの特徴

シャローエリアには小魚やカニなどロックフィッシュの餌がたくさん生息しています。

また水深が浅いため、太陽光が海底まで行き届き海草の発育もよく他のエリアよりも色々な種類の海草が生え、

海草の量も多いというメリットがあげられます。

一方で水深が無いエリアは環境変化が大きいというデメリットがあります。水温変化や塩分濃度変化など海が荒れたりしたときなどは一番影響が出やすいエリアでもあります。

 

・ディープエリアの特徴

ディープエリアの特徴は水深があるため、環境変化が一番安定するエリアとなっています。

そのため環境変化を苦手とするロックフィッシュとしては海が荒れた時などの非難場所として重宝されるエリアとなります。

またディープエリアは陸からでは届かないエリアにあることが多いため、人から狙われる可能性も低いというメリットが挙げられます。

 

一方でディープエリアのデメリットとしてはシャローエリアに比べ、太陽光が海底まで行き届かないエリアもあるため海草量が少ないため、ベイトの数がシャローエリアほど多くない点などが上げられます。

 

・ミドルエリア

ミドルエリアはシャローエリアとディープエリアのまさしく中間地点的なポジションになります。

ですので、このエリア近辺でステイしている魚が多く、海の環境が良くなってきたらシャローに差込、海が荒れてきたらすぐにディープエリアに逃げれるため、ロックフィッシュからしても都合の良いエリアといえます。

 

以上の事から、急な時化に対して、シャローエリアが荒れた時に、安定を求めてディープへすぐ避難できるようにするために、シャローとディープが近くにあるポイントなどはロックフィッシュにもありがたいエリアとなるためロックフィッシュ的にも良いエリアと言えます。

 

⑥ベイトの多さ

ベイトの存在はロックフィッシュに限らず、全ての魚に対して重要な要素となります。

極端な話、ベイトがいないエリアには魚はいません。

 

海の中を覗いてみて小魚やカニ・エビなどが沢山いるエリアは有望エリアとみて大丈夫です。

 

とりわけロックフィッシュの好物となるのが、カニやエビなどの甲殻類になります。

 

甲殻類が沢山見られるエリアはロックフィッシュも沢山潜んでいたり、餌場として回遊してくるエリアとなりうるので、是非意識して甲殻類がいるか観察してみてください。

 

 

最後に

初めて磯釣りに行くと「磯なら沢山釣れそう!」と思いますが、思いのほか釣れなかったという事がよくあります。

これは堤防に比べポイントを絞るのが難しかったり、磯場をちゃんと攻め切れていない事があげられます。

磯に限らず初めてやるエリアは色々なポイントや場数を踏んで実際にやってみないとわからないことが沢山あると思います。

 

磯釣りは初心者からすると難しいエリアではあると思います。

しかし磯の特徴や基礎知識をある程度把握したらそれに沿ったポイントを攻めてみればいずれロックフィッシュからの反応があると思います。

後は磯釣りの回数を重ね、自分なりのデータを蓄積していけば、磯を見ただけである程度、この磯場が良いポイントか判断できるようになってくると思います。

 

これから初夏ハイシーズンにさしかかるロックフィッシング、磯ロックをしてみたい人がいましたらこの機会に是非デビューしてみるのもいいかもしれないですね。

 

 

シェアしてもらえると感激です(*^^*)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

岩手県一関市出身。 秋田・岩手をメインに釣りをやっています。ロックフィッシング・シーバスフィッシング・バス釣りをやっています。 釣りの他に釣魚の飼育・アクアリウムも20年ほどやっています。 釣りや魚の飼育方法について主に記事を書いています。